福祉で働く

支援職

看護師

リハビリ職

 

心通わせる福祉の仕事とは

障害児者の支援には数多くの福祉職が関わっています。
介護職では、生活の支援だけでなく、利用者さん一人ひとりの心に寄り添い、信頼関係を築いていく温かな仕事です。障害のある方が自分らしく生きるために、日々のふれあいや関わりの中で成長を共に喜び合えることは、大きなやりがいです。また児童や重度障害のある方の場合、大人になるまで一貫した「保育的な関わり」が求められます。そのため保育士は、福祉現場で大きな力を発揮します。心を通わせる支援を通じて、自分自身も成長できる職種です。

 

支援職

メンバーさんに食事介助をするスタッフ
 ー主な仕事はどんな内容ですか? 
その人らしい人生を傍らで支援し、日々の生活を豊かにするお手伝いをします。24時間の生活場面すべてにおいて、日常の支援をする仕事です。起き上がる、座る、食事や歯磨きなどの介助、散歩や買い物、外出などの付き添いもします。個別性に沿った支援を多職種で考え、支援しています。
 ーやりがいに感じることや仕事の中での喜びはありますか? 
自分らしく楽しい暮らしができるよう支援しながら、その人の楽しみや人生の喜びなどを傍らで一緒に感じることができます。
 ーどんな資格の方が関わりますか? 
保育士
保育士というと保育園の先生をイメージしますが、重症心身障害児者の支援においては、乳児~児童などの発達期から大人まで一貫して保育的な関わりが必要なため保育士は大活躍です。
介護福祉士
成人に達すると体も大きくなり、日常生活の大半の場面で介護が必要になります。介護に係る一定の知識や技能を習得した介護福祉士の力は重症心身障害の分野で大変重要です。
社会福祉士
心身に障害のある方や日常生活に支障のある方の相談や支援を行う専門職で、福祉・医療サービスを理解した立場で重症心身障害児者の生活を支えています。
 
特別な資格がない人も障害児者施設では多く働いています。
一人ひとりがなんらかの理由やきっかけがあって「障害のある人の人生を支援したい」と考えて働います。
 

医療職にも広がる福祉との関わり

これまで医師・看護師・療法士などの医療職は、ヒポクラテスの誓いやナイチンゲールの精神のもと、人に寄り添う温かな医療を大切にしてきました。しかし最近では、医療の現場に効率が強く求められるようになり、「人と向き合う」時間が減っているのも現実です。そんな中、福祉の現場では医療的なケアを必要とする利用者さんが増え、医療職の力がますます求められるようになっています。利用者さん一人ひとりとじっくり関わり、心を通わせながら支える医療がここにはあります。
治す医療も、支える医療も、どちらも大切です。もし「人に寄り添う医療」に関心がある方は、ぜひ一度、私たちの施設に見学にいらしてください。

 

看護師

看護スタッフとメンバーさん
 ー主な仕事はどんな内容ですか? 
重症心身障害児者の日常看護ケア、生活支援全般の支援を行います。
多職種とのチームワークで、自立生活・地域生活を支援します。
  • 日常の看護や健康管理(喀痰吸引、注入、薬出し)などの医療的支援。
  • 食事・入浴・排泄介助、夜間の見守りや環境整備などの生活支援。
  • 日々のレクリエーションの企画や実施、外出付き添いなどの活動支援。
 ーやりがいに感じることや仕事の中での喜びはありますか? 
様々な人の暮らしや人生の中で、病気ではなく人を看るという関わりができ、仕事そのものを楽しむことができます。

リハビリ職

メンバーさんをサポートするリハビリスタッフ2名
 ー主な仕事はどんな内容ですか? 
生活の中での楽しみや、やりたいことを一緒に実現します。自分で動かすことのできない関節を動かしたり、姿勢を整えるなどして全身の変形を予防したり、機能維持を図ります。起き上がりや座位姿勢、移動などの手助けをします。摂食機能の維持・向上のための練習も行います。身体的活動・精神的活動・社会的活動・創作活動等を通じて、一人ひとりの可能性を広げていきます。
 ーやりがいに感じることや仕事の中での喜びはありますか? 
一人ひとりと個別に向き合うことで得られる楽しさや、成長や変化を感じる瞬間に出会えます。
 ーどんな資格の方が関わりますか? 
理学療法士
身体的障害を抱える方に対して基本動作能力の向上や維持、機能低下の予防などを目的に運動を中心としたリハビリテーションを行います。
作業療法士
食事や更衣等の日常生活、趣味活動における動作など、あらゆる作業に対してアプローチをしながら日々の生活が楽しく快適に過ごせるよう支援します。
言語聴覚士
関わる人々とその人らしい表出を見つけながら、コミュニケーション環境を調整します。また食べることとコミュニケーションを関連づけての支援も行います。
心理士
重症心身障害児者の個性豊かで独特な表現を理解し、どのような支援が必要か、ご本人の認知特性に合わせてご家族や多職種と一緒に考えます。

©Kanagawa conference between facilities for persons with severe motor and intellectual disabilities